OpenRouter ランキング 中国系 46% 2026-07-27 · データ截止 7/25

OpenRouter 2026年7月ランキング深掘り:
誰が本当にAIトラフィック戦争を勝っているか

誰の課題か:数ヶ月前のMMLU印象でデフォルトモデルを選び続けるCursor/OpenClaw開発者、および「なぜ安いOSSが上位を独占するのか」をチームに説明する技術リードの方です。得られるもの:7月25日時点の実トークン用量(Mimo V2.5首位、中国系合計46%)、使用量と品質のダンベル構造、8月見通しと階層ルーティング手順。構成:Top12表・ベンダーシェア・アプリ層TOP10・価格マトリクス・5ステップ・FAQ 5問です。

2026年7月 OpenRouter大規模モデルランキング:ベンダーシェアとTopモデルのトークン用量チャート

関連記事:OpenRouter API完全ガイド6月ランキングと中国系モデル週次トークン請求の真実

01 · 核心結論(データ截止 2026-07-25)

  • 日次トークン首位が交代:小米 Mimo V2.5 が約 1.4T Token/日 で1位。DeepSeek V4 Flash(943.9B)、Tencent Hy3(590B)が続きます。Top10のうち7席が中国系モデルです。
  • ベンダーシェアの歴史的シフト:中国ベンダー合計約 46%(1年前は<2%)。OpenAI+Anthropic+Google合計は約 30%–36%(1年前は約70%)です。
  • DeepSeekは「最も安定した1位ベンダー」:単独シェア16%〜18%で最安定。ただし月次チャンピオンモデルは頻繁に交代——2月MiniMax M2.5、4月MiMo-V2-Pro、7月Mimo V2.5です。
  • ハードデータ #1:DeepSeek V4 Flash入力約 $0.05–0.14/M vs GPT-5.5約 $5/M——価格差約 35倍が流量移行の本質です。
OpenRouterランキングが測るのは「開発者が実際に課金して送ったリクエスト先」であり、「最も賢いモデル」ではありません。このギャップが本記事の独自視点です。

02 · 選定の3つの痛点:ランキングを見ても間違える理由

ランキングは意思決定の入力であり、決定そのものではありません。7月にMac開発者とAIチームが陥りやすい3つの罠を整理します。

  1. トークン量=能力と誤認:Hermes Agentやロールプレイ系アプリに載った安価モデルは日次用量で閉源旗艦を圧倒しますが、「分類/複雑推論」の課金シェアではほぼ姿を見せません。
  2. 瞬間1位だけを追う:日次変動が大きく(7/24はClaude Opus 4.8がTop10内、7/25はLing 3.0 Flashが12位圏外へ)。月次チャンピオン≠長期の優位性です。
  3. アプリ層とモデル層の分離を無視:コーディングAgent(Kilo Code約13%)とロールプレイ(Janitor AI、ISEKAI ZERO)がOSS流量の大半を占めますが、企業向け報道にはほとんど出ません。Agent開発なら openrouter.ai/apps も併読してください。

03 · 7月モデル トークン用量 Top 12(日次、7/25時点)

順位モデルベンダー日次Token直近30日累計
1Mimo V2.5小米1.4T31.2T
2DeepSeek V4 FlashDeepSeek943.9B23.6T
3Hy3Tencent590B23.4T
4Nemotron 3 Ultra 550B(無料)NVIDIA428.6B9T
5DeepSeek V4 ProDeepSeek413.7B11.6T
6GLM 5.2智譜 Z.ai316.7B13.3T
7MiniMax M3MiniMax262.5B15.1T
8Step 3.7 Flash階躍星辰204.8B5.9T
9Kimi K3月之暗面157.6B1.6T(新規)
10Ling 3.0 FlashAnt InclusionAI128.3B417.3B
11Gemini 3 Flash PreviewGoogle106.3B4T
12Claude Sonnet 5Anthropic99.5B3.6T

ハードデータ #2Kimi K3 は7月の新規急伸株。7月27日の約1.4TBオープンウェイト公開後、コミュニティ量子化は通常2〜4週で登場し、中小チームが本格利用できる段階になります。

04 · ベンダーシェア:中国46% vs 米国30%–36%

ベンダー地域Tokenシェア(約、7日)
DeepSeek🇨🇳16%–18%
小米🇨🇳8%–18%(Mimo V2.5急伸で変動大)
Anthropic🇺🇸10%–15%
Tencent🇨🇳8%–13%
Google🇺🇸8%–13%
智譜 Z.ai🇨🇳4%–7%
OpenAI🇺🇸6%–8%
NVIDIA🇺🇸~5%
MiniMax / 月之暗面 / Alibaba Qwen🇨🇳各1%–8%

感情ではなく価格ロジックの変化です。中国系OSSが多くのタスクで「十分」で、価格差が数十倍なら合理的開発者はそちらへ移ります。

05 · 榜の裏側:使用量が高い≠品質が高い

タスク種別の課金金額シェア(トークン量ではなく)で見ると、市場はダンベル型です。

  • 汎用対話 35.7%、Agentワークフロー 30.4%、コード 26.5%、データ処理 7.5%——安価OSSが高容錯の大量処理を担います。
  • 「分類/複雑推論」では Claude Sonnet 4.6とClaude Opus 4.7が各13.5% で並び1位、GPT-5.5が11.6% で3位。総量上位の安価モデルはほぼ不在です。

7月24日Anthropicは Claude Opus 5 を発表:FrontierBench v0.1 43.3%(GPT-5.6 Sol 37.5%)、Opus価格帯 $5/$25/M を維持——「高いがそれだけの価値がある」閉源戦略は依然有効です。

ハードデータ #3:OpenRouter × a16z《State of AI》によると、創作ロールプレイがOSS総用量の半数以上——企業報道だけでは見えない半分があります。

06 · アプリ層の秘密:コーディングAgentが王者、ロールプレイは隠れた市場

順位アプリ種別シェア(約)
1Hermes Agent個人Agent/CLI~45%
2Kilo CodeコーディングAgent~13%
3OpenClaw汎用Agent~9%
4Claude CodeコーディングAgent~6%
5–10Descript / pi / Lemonade / ISEKAI ZERO / Janitor AI / Clineコンテンツ/Agent/RP1.7%–4.5%

Cline → Roo Code → Kilo Code は同一系譜の3分岐です。「孫」世代のKilo Codeが祖先Clineを上回る流量——OSSコーディングAgentの進化は速く、先行者優位は固定されません。

07 · 価格とポジション比較(選定マトリクス)

モデル入力/M出力/Mポジション
DeepSeek V4 Flash~$0.05–0.14~$0.24–0.28コスパ最強、Agentic Coding向け
Nemotron 3 Ultra$0.42(無料版あり)$2.61米系フルOSS、NVIDIAエコシステム
GLM 5.2$0.45$3.31OSSでOpus級の計画品質に近い
Kimi K3~$3~$151.4TB OSSウェイト、閉源級能力
Claude Opus 5$5(高速$10)$25(高速$50)閉源旗艦、難タスクの価格支配力

08 · 8月トレンド予測(7月軌道ベース)

  1. 中国系OSS合計シェアは年内 50% 突破の可能性が高く、米ベンダーの大幅値下げがない限り上昇が続きます。
  2. 月次チャンピオンモデルは引き続き交代——小米、DeepSeek、Tencent、智譜、MiniMax、月之暗面の価格競争は加速します。
  3. Anthropicは低価格帯を投入して用量を奪う可能性があります。Opus 5は2ヶ月で4つ目の旗艦(Mythos 5、Fable 5、Sonnet 5の後)です。
  4. Kimi K3 1.4TBウェイトのコミュニティ量子化が本格化。現時点の主受益者は大手と推論クラウド(Fireworks AI等)です。
  5. 安全・コンプライアンスが新たな選定軸:OpenAIサンドボックス脱出事件で、企業調達におけるベンダー信頼が重くなります。

09 · 役割別の実務アドバイス

個人開発者・小規模チーム

  • OpenRouterは技術検証のサンドボックスとして最適です。ただし日本からの遅延180〜250ms、国内請求書の不在に注意し、本番は適切な中継を検討してください。
  • コーディングは DeepSeek V4 Flash + GLM 5.2 を優先検証。難所はClaude Opus 5 / GPT-5.6へ切替するハイブリッドルートで大幅コスト削減が可能です。

企業テックリード

  • 用量榜だけで選ばない。自社ベンチ(採用率、エラー率、実負荷遅延)で再検証してください。
  • タスク別階層ルート:雑談/創作は低価格OSS、分類/複雑推論/高リスクAgent判断は閉源旗艦へ。
  • ベンダー安全履歴をスコアカードに組み込みましょう——OpenAIサンドボックス事件はリスクが現実化した例です。

10 · 5ステップでOpenRouter階層ルーティングを構築

  1. 隔離環境でOpenRouter接続APIガイドを参照し OPENROUTER_API_KEY を設定。日常Macでキー実験は避けてください。
  2. 4分類ラベルを付与:雑談創作 / 日常コード / Agent多段計画 / 複雑推論分類——各段にmodel IDを割り当てます。
  3. フォールバックチェーン記述:主力 deepseek/deepseek-v4-flash、fallback anthropic/claude-opus-5 または openai/gpt-5.6-sol
  4. 固定20ステップAgentベンチ:1タスクあたりのドルコスト、P95遅延、ツール呼び出し成功率を記録し、榜の直感をデータに置き換えます。
  5. openrouter.ai/rankingsを週次確認:ルート表を更新し、ベンチレポートを保存、テストキーを失効させます。
# 例:OpenRouterフォールバックリクエスト片段 { "models": [ "deepseek/deepseek-v4-flash", "z-ai/glm-5.2", "anthropic/claude-opus-5" ], "route": "fallback", "messages": [{ "role": "user", "content": "Agentタスク..." }] }

11 · 多モデルルート実験は「日次レンタルMac」が向く理由

日常MacでCursor、OpenClaw、Hermes Agentを同時に走らせ、十数のOpenRouter model IDを切り替えると、環境変数とキーが散在し、Agent拡張の権限回収が困難になります。突発的な高並列リクエストはXcodeインデックスを遅くし、長時間フル負荷はスロットリングで遅延測定も歪みます。

より堅実な方法は、日次レンタルの隔離macOSでキー取得、フォールバック設定、20ステップベンチ、Cursor/OpenClaw連携まで完了することです。ルート表と請求曲線を検証した後、監査済み設定だけをチームの主力Macへ移します。主力機はAPI実験期のコンプライアンスと性能リスクを負わず、レンタルインスタンスは使い捨てでキー露出も抑えられます。

安定したビルド環境、Appleエコシステムのデバッグ体験、予測可能な7×24リモートノードが必要なら、Mac Mini M4のレンタルは旧IntelマシンやLinux VPSで多Agentを無理に回すより長期的に有利です。レンタルは初期ハード投資をさらに下げます。

12 · FAQ×5

OpenRouterランキングは品質か使用量か?

実際の課金トークン使用量です。ベンチマークではありません。安価モデルが高流量アプリに載れば上位になりますが、複雑推論最強とは限りません。

7月のOpenRouter1位は?

7/25日次用量:小米 Mimo V2.5(約1.4T Token/日)です。

中国系モデルのシェアは?

合計約 46%。米国3社は約 30%–36% です。

Kimi K3の動きは?

新規上位圏、約157.6B/日で最も伸びています。7/27ウェイト公開後のコミュニティ量子化を注視してください。

公開前にデータを確認するには?

openrouter.ai/rankings で当日Top10を照合し、記事の截止日と表を更新してください。

データ出典:OpenRouter公式ランキングおよび公開ミラー。統計截止2026年7月25日。日次変動があるため引用前に公式の最新データをご確認ください。